2019年。社会人30年目。
両親、教員 (既に定年)。親戚も大学教授や学者も多く、いとこ達もほぼ全員が教職。私の血筋には、「人に何かを伝える。人と関わる。そして、人が成長していくことが好き。」という人が多いということなのかもしれません。そんな私も、いったんは教職に就こうと考えました (約30年前)。しかし、せっかく上京して大学や社会経験で得たものを活かしたくなり、一般企業への就活も行いました。しかし、なかなか自分が活かせる“自分らしい役割”が見つけらず、、でした。そんなスッキリしない状態で就活を続けていたのですが、あるものですね!“出会い”ってものが。面接に進んだ某会社で、「君は教えることが好きなら、“企業を教育する仕事”をしてみる気はないか?」と言われまして。最初はピンときませんでしたが、頭を整理したら、なるほどいいね!と、すごく納得できました。これも何かのご縁だと、その会社で社会人人生を始めさせて頂きました。その後、いろいろいろいろやらせて頂き、2019年、社会人30年生です。
常に大切なのは「自己市場価値」だと思います。
1999年の社会人10年目の時に、独立をしました (最初に設立した会社で、現在は休眠)。きっかけは単純で、「会社の冠が無くても仕事がとれるだろうか?」でした。ちょうど組織編成などのタイミングでもあったので、少し予定より早いけどいいか!と、広告の企画制作プロダクションを設立しました。(オフィスは、現在の表参道ヒルズの裏あたりで、いやになるほど賃料が高かったです。) お陰様で、どうにかこうにかやってこれましたが、、この期間で得たものは後々の大きな財産となっています。それは、「価値」というモノの捉え方でした。なぜ仕事ができるのか、なぜ依頼を頂けるのか、、あたりまえのことですが、その理由を深く体感できたことで、それを後輩や若手にわかりやすく伝えるこができるようにもなりました。
私は、ナンバー1でなく、オンリー1。
自己市場価値の件と関係することでもありますが、私自身が“自分のキャリア形成”に対して見出した大きな方向性は、「オンリー1」でした。自分は、制作実務や制作企画やディレクションもできましたが、私よりも優れた方々はたくさんたくさんいらっしゃいました。しかし、クリエイティブに異分野をくっつければ、たちまち競合が減ります。どなたでもイメージできる単純なことですね。2004年、最初に設立した会社で二つ目の草鞋として履いたのは「コンサルティング・研修」という分野でした。もともとクリエイティブ分野もゼロからお客様と企画段階からやっていたこともあり、普段から「お客様の抱えておられる問題を課題化する」ことに慣れていました。あとは、実際のソリューション方法を習得するだけでしたので、コンサルティングや研修に関する勉強や実務経験を積ませて頂きました。その後、別の会社を設立したり、一時期会社勤めも並行したり、、と様々な道を歩いて、現在「TAYLORS」として稼働させて頂いております。
財より事業より大切なもの、それは「人」。
「財残すは下なり。事業残すは中なり。人残すは上なり。されど、財なくんば事業保ち難く、事業なくんば人育ち難し。」という言葉があります。先輩から教えてもらった名言ですが、この言葉の本質に私も非常に共感しており、コンサルや研修はもちろん、クリエイティブを考える上でも参考にさせて頂いています。会社や事業を動かすのも評価するのも、物を購買するのも評価するのも、「人」ですから。。人を軸とした発想を大切にしながらこれからも仕事をしていきたい。そう考えています。
東原は何屋かよくわからない。
社会人30年。やってきたことが多いせいで、「自分が何屋さんなのか、お客様はよくわからないのでないか??」実は、そんな悩みを持っています。これは永遠の課題となっており、日々努力しております。「最適の逸策、仕立てます。」という弊社のキャッチフレーズに込めた想いは、ご理解頂ければと思います。 (余談ですが、このキャッチフレーズは、「最高の一着、仕立てます。」が語源です。社名の「TAYLORS」から想起されるイメージに沿って韻を踏んでみました。) おそらく、TAYLORSが、私の社会人人生で最後の箱になると思います。これまで皆様から教わってきたことを、恩返しの意味で、新たに出会うお客様のために活かしたいです。
TAYLORS llc 東原